夢が目の前にあるのに、迷う理由なんてなかった。 デザイナーとして、“モノ”から“人との関係”をデザインする仕事へ。 (前編)
世話カツ編集部(Helte)
公式
2026年10月30日
林さん
ホテル・フロント
出身
台湾
年齢
30代
性別
男性
「夢はあっても、“実際に行動すること”は簡単ではありません。 今回は、夢を叶えた林さんに、長崎での3年間の生活や仕事について、いろいろ聞いてみました!」
日本と、私の話。
▶︎ひらがなの丸みのある美しさに惹かれて。
大学を卒業した頃、初めて一人で京都を旅しました。
もともと「京都はとても綺麗な場所」というイメージを持っていたんですが、実際に行ってみて、本当に「わあ、すごく綺麗だな」と感じました。
それに、日本語の言葉遣いってとても上品なんですよね。
私はもともとデザインを学んでいたこともあって、日本のフォントや文字デザインも本当に魅力的でした。
特に、ひらがなの丸みのある線がすごく綺麗で、柔らかい雰囲気があるなと思ったんです。
日本って、何を見てもすごく繊細で洗練されている国だなと感じましたし、伝統文化が今も大切に残されている一方で、現代的なものとも自然に共存しているところにも強く惹かれました。
そして2016年頃から、一人で日本語を勉強し始めました。
▶︎私が感じる、日本の好きなところ。
私は、日本人の距離感がすごく好きです。
最近よく「日本はI人の天国」って言われるじゃないですか。
私はまさにI人なので、本当に自分に合っているなって感じます。
趣味の話でいうと、今は料理も趣味のひとつになっています。
その理由は、台湾の外食文化が本当に便利すぎたからです。
台湾にいた頃は、正直ほとんど自炊をしようと思ったことがありませんでした。
お腹が空いたらデリバリーを頼んだり、夜市に行ったり、夜11時頃でも普通にご飯屋さんが開いていたので、本当に便利だったんです。
でも、今住んでいる長崎では、夜10時を過ぎると基本的にマクドナルドくらいしか開いていなくて(笑)。
それに、日本のデリバリーは本当に高いんですよね。
そんな生活環境の変化もあって、自然と料理をするようになりました。
今では、そんな変化も含めて日本での生活を楽しんでいます。
あと、台湾と日本って、個人的には家賃がそこまで変わらないと感じているんです。
それに、日本の賃貸はコンパクトな部屋でも、ちゃんとキッチンスペースが付いていることが多いですよね。
まさに「小さいけれど、必要なものはちゃんと揃っている」という感じで、実際に住んでみると意外と快適なんです。
▶︎今、一番恋しい台湾のもの。
もちろん、台湾のタピオカです!(笑)
もし台湾に帰ったら、絶対10杯くらい飲むと思います。
最近は、夢の中で台湾のドリンクスタンドに行っているくらい恋しいです(笑)。
台湾にいた頃は、1日に3〜4杯くらい飲んでいました。
ちなみに、個人的には日本のゴンチャ(Gong cha)って、他の国のゴンチャより美味しい気がするんですよね(笑)。
ぜひみなさんも飲んでみてください!
就職・転職のあれこれ
▶︎デザインは好き。でも、しんどかった。
もともと絵を描くことやデザインそのものが好きで、高校時代は広告デザインを学んでいました。
そこから少しずつ服やファッションにも興味を持つようになり、特にファッション雑誌で見る華やかな世界に強く惹かれていきました。
それが、服飾デザインを目指す一番大きなきっかけになったと思います。
その後、大学でファッションデザインを学び、実際にデザイン関係の仕事にも就きましたが、デザイン業界は毎日が時間との戦いで、学生時代からずっと忙しい日々でした。
まるで地獄のような仕事量に追われる中で、ある日ふと「もう本当に疲れたな」と感じ、環境を変えたいと思ってオーストラリアへワーキングホリデーに行くことを決めました。
オーストラリアでのワーキングホリデーが終わる頃、本当はそのまま日本へ来るつもりでした。
ですが、そのタイミングでコロナ禍になってしまい、その計画は延期になりました。
▶︎違う業界だった。でも、夢は叶った。
台湾に帰国した後は、再びデザイン関係の仕事を続けていましたが、「日本で生活したい」という夢はずっと消えませんでした。
年齢のこともあり、このまま台湾でキャリアアップを目指すべきか、それとも夢を選ぶべきかと悩んでいた時に、台湾人向けに採用を行っているホテル会社、つまり現在のフロント職の求人を見つけました。
「どうしよう、まったく違う業界だし、知らない仕事だし、自分が学んできたこととも全然関係がない」「本当に日本へ行くべきなのかな」と、その時はかなり悩みました。
でも、ある時ふと、
「いや、違うな。私の夢は、日本で生活することだ。もし日本へ行かなかったら、きっと未来の自分は後悔する」と思ったんです。
そう考えるようになって、「とりあえず挑戦してみよう」と思い、応募しました。
その後、ありがたいことに内定をいただき、日本での初めての仕事をスタートすることになりました。
▶︎期待が、不安を追い越していた。
ようやく憧れていた日本へ来ることができました。
異業種への転職だったので不安もありましたが、モノづくりから、“人との関係”をデザインする仕事へ変わっただけで、デザインの本質そのものは変わっていないと思っています。
どちらも、“より良く、より美しくするため”に考え、働いていることに変わりはないからです。
本当にデザインが好きなので、普段のフロント業務以外にも、自ら進んで会社のビジュアルデザインの仕事をたくさん担当してきました。
仕事に対しては、“ちゃんとやる”だけではなく、“より良くしたい”と思っています。
▶︎“ああ、サービス業っていいな”と思った瞬間。
サービス業は、お客様と直接関わる仕事です。
例えば、おすすめの観光地を紹介したり、役立つ情報をお伝えした時に、お客様が後から「すごく楽しかったです!」と笑顔で戻ってきてくださることがあります。
その嬉しそうな気持ちは、自然と私たちにも伝わってくるんです。
その瞬間、「ああ、自分は今日、誰かの役に立てたんだな」と感じられて、私自身もとても嬉しくなります。
こうした“直接の反応”や“その場でいただける感謝”は、実はデザインの仕事ではなかなか得られなかったものだと思います。
デザインは完成しても、使った人の反応をすぐに知ることが難しい仕事だったので、サービス業ならではのやりがいを感じています。
次回は
新しい職場で、林さんはどのような一歩を踏み出していくのでしょうか。
そして、これからどんな目標や挑戦が待っているのでしょうか。
日本を目指す皆さんへのメッセージにも注目です📝
その続きは、ぜひ来週公開の後編をお楽しみに!✨
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