「もっと日本語を極めたい。そして、自分が経験したからこそ誰かの支えになりたい」――日本語教師リタさんのインドネシアから日本への想い(前編)
世話カツ編集部(Helte)
公式
2026年10月30日
リタさん
技能実習生の監理団体(通訳・サポート)
出身
インドネシア
年齢
20代
性別
女性
在日
留学経験あり
前職
日本語教師
「ムスリムであるリタさんにとって、日本での生活は食事面での制約もあり、決して簡単なものではありませんでした。 それでも、日本語教師であるリタさんは、「もっと成長したい」「さらに日本語を極めたい」という強い思いから、再び日本で働くことを決意しました。 そして今後は、自身の留学経験や日本での生活経験を活かし、日本で頑張るインドネシア人材を支える存在になりたいと考えています。」
日本とのつながり、そして留学生活
▶︎日本に興味を持ったきっかけ
やっぱり最初はアニメや漫画から興味を持ちました。
今は仕事が忙しくて、アニメや漫画を楽しむ時間は以前より少なくなりました。
でも、高校生の頃に一番流行っていた作品といえば、やっぱり『進撃の巨人』ですね!
▶︎いろいろな場所へ行ったけれど、一番好きなのは静岡
当時は静岡に留学しており、留学期間中には東京、大阪、名古屋、横浜、京都、仙台、広島など、さまざまな場所を訪れました。
ですが、その中でも一番印象に残っているのは、やはり静岡です。
毎日そこで生活し、学校に通っていたこともあり、静岡には特別な思いがあります。
私にとって静岡は、とても暮らしやすく居心地の良い場所でした。
人々も親切で、落ち着いた生活環境がとても魅力的でした。
また、天気の良い日には富士山を見ることができるのも静岡ならではの魅力です。
毎日家を出るときには、
「今日は富士山🗻が見えるかな?」
と思いながら学校へ向かっていました。
それが留学生活の小さな楽しみの一つでした。
さらに、静岡のゆったりとした生活のペースもとても気に入っていました。
インドネシア人の私から見ると、日本人は全体的に行動が早く、生活のテンポも速いと感じます。
しかし、静岡は東京ほど慌ただしくなく、街の雰囲気や人々の暮らし方にも余裕があり、よりリラックスして過ごすことができました。
▶︎白い息と、初めての雪
私には金沢大学で勉強している友人がいて、当時その友人を訪ねて金沢へ行きました。
金沢へ向かう電車の途中で雪が降り始めたのですが、そのとき私はちょうどホームで電車を待っていました。
雪を見た瞬間、思わず
「わあ、雪だ!」
と声を上げてしまいました。
さらに、少し恥ずかしい話なのですが、寒い日に息を吐くと白くなることがありますよね。
私はそのとき初めて自分の息が白くなるのを見ました。
「ふーっ」
「わあ、本当に白くなった!」
「ふーっ」
「すごい!」
と、嬉しくなって何度も繰り返してしまいました。
次の電車を待っている間も、ずっと白い息を眺めながら楽しんでいました。
その瞬間、
「これが日本とインドネシアの違いなんだな」
と強く感じたことを今でも覚えています。
日本の人にとっては当たり前の光景かもしれませんが、私にとってはとても新鮮で、今でも忘れられない特別な思い出です。
▶︎自分に合った食事を探しながら
留学していた当時、慣れなかったことを挙げるとすれば、やはり食事かもしれません。
私はムスリムなので、日本では食べられないものもあります。
そのため、買い物をする際には、毎回原材料や成分表示をしっかり確認する必要がありました。
インドネシアでは基本的にほとんどの食べ物を安心して食べることができるので、その点は少し不便に感じました。
そういうときは、自分で料理をすることもありましたし、スーパーやコンビニで自分が食べられるものを購入して食事を済ませることもありました。
▶︎日本の恋しいところ
先ほどお話しした雪のこともそうですが、日本の季節の移り変わりはとても印象に残っていますし、私が好きなところでもあります。
インドネシアにも雨季と乾季はありますが、日本ほど四季の変化をはっきり感じることはありません。
日本では雪や桜、紅葉など、その季節ならではの風景を楽しむことができます。
季節が変わるたびに「もう春なんだな」「もう夏なんだな」と時間の流れを感じられることも、日本の魅力の一つだと思います。
また、なんというか、日本では自由に道を歩けるのがいいなと思います。
インドネシアはバイクがとても多いので、安心して歩けないこともよくあります。
その点、日本は歩道がしっかり整備されていますし、歩行者が歩くスペースもきちんと確保されています。
なので、安心して自由に歩けるところがとても良いなと感じています。
現在の仕事と日本での就職・転職について
▶︎インドネシアで日本語を教える日々
教師の仕事で特に面白いと感じるのは、学生から日本語についてさまざまな質問を受けることです。
「なぜ日本語にはこのような表現があるのですか」
「なぜこの文法を使うのですか」
と聞かれるたびに、普段は当たり前に使っている日本語を改めて見つめ直すきっかけになります。
例えば、以前学生から
「『食べる』と『食事』は何が違うのですか」
と質問されたことがありました。
そのときはすぐに答えられず、
「少し調べてみますね」
と返したことを今でも覚えています。
今では日本語教師としての経験も増え、以前より自信を持って説明できるようになりましたが、当時のことを思い出すと懐かしく感じます。
また、最もよく受ける質問は助詞の使い分けについてです。
「は」「が」「を」「に」「で」の違いは学習者にとって難しいだけでなく、教える側にとっても非常に奥が深いテーマです。
だからこそ、いつか誰にでも分かりやすく理解してもらえるような、シンプルで伝わりやすい教え方を見つけたいと思っています。
▶︎日本語教師でも難しい、日本語の奥深さ
日本語の勉強で特に難しいと感じるのは、漢字や語彙です。
例えば、同じような意味を持つ言葉でも、実際には使い方やニュアンスが異なることが多くあります。
その違いを理解して適切に使い分けることは、簡単ではありません。
特に今後日本で働くことを考えると、ビジネスシーンで使われる表現や敬語など、まだまだ学ぶべきことがたくさんあると感じています。
だからこそ、日本で働きながら実際の環境の中で日本語を学び、より自然で適切な表現を身につけたいと思っています。
▶︎日本で働きたいという思い
一番の理由は、やはり自分のスキルである日本語をもっと活かしたいと思ったからです。
現在は日本語教師として働いており、日常的に日本語を使っています。
しかし最近は、自分の日本語力が伸び悩んでいるように感じることが増えました。
日本で働くことができれば、日本語に囲まれた環境の中で、より自然で実践的な表現を学べると思います。
また、日本語力をさらに高め、自分自身も成長できるのではないかと考えています。
次回は
リタさんにとって、日本での就職活動で一番大変だっただったことは何だったのでしょうか。
また、今後どのような目標を持っているのでしょうか。
そして、日本で働きたいと考えている人へ、一番伝えたいこととは――。
後編もぜひお楽しみに!
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